un journal

「未知ある  陰ひとつない道歩く曇り空 君のさびしさはどんなさびしさ  く」

夏空のそびえるような空虚さに――短歌モドキ8

川沿いに幻視した海かがやけり 青と金色のノクターン浴び

読むことにしていた本が永遠の未来に逃れてゆく初夏だった

言葉のない夏の空虚をふみしめて かがやく自転車の列を横切り

夏空のそびえるような空虚さに祝福された横断歩道渡れり

かぎりなく勝手な解釈で書を読みその解釈に救われた午後

現実では怒ってないのに大切なものを壊してしまった夢だった