un journal

「未知ある  陰ひとつない道歩く曇り空 君のさびしさはどんなさびしさ  く」

ゆるやかな夢の世界に二日酔い――短歌モドキ10

遠景に瞬間移動できるならそのさびしさも消えるのだろう

〈美〉ではなくただの記号であるはずだ山の麓の街の姿は

ゆるやかな夢の世界に二日酔い なんだか世界が滅ぶ気がする

朝起きてカフェオレからのしばらくが生まれた瞬間のように尊い

わた雲に向かって飛び立つ鳩の群れに思わず頭を低めて

今しかできないことだから 平日の午前中に散歩するのは

起きるたびに生まれたわたしがわたしだったものの仕事を引き継ぐ